種まき
土もまた植物から生まれています。鉱物的なものと、植物や昆虫、動物などの有機物、そのあいだ、中間のものが土の中の腐植です。腐植を含んだ畑の土というのは分解と生成のプロセスです。
種まきをして育苗するときに、床土に身近な腐葉土、腐植土を作り、混ぜるのはとても大切な作業です。直接野菜の栄養になり、さらに栽培する人が土の生成の過程を経験、追体験することが大切です。それがとても楽しいのです。
育苗
カボチャの苗はヒヨコのような形をしています。ヒヨコが小さな羽を広げるように、タネから双葉が開き、本葉が顔をのぞかせませす。
色々な生き物にはかたちがあります。かたちはそのものの性質がうまく現れているように思います。野菜の葉も、細く硬いもの、広く柔らかいもの、上に伸びるもの、横に這うもの。いろいろです。それらの形を身の回りの色々な形と比べることは農作業のヒントになります。
定植
畑に植えます。促成栽培では4月の後半、直播では5月の上旬、そして冬至カボチャではちょうど夏至の頃。抑制栽培では七夕の頃にタネを直播します。
野菜は季節とともに育ちますが、野菜がその季節を彩ることもあります。それぞれのかぼちゃが一年を美味しく彩ってくれることを楽しみにしています。
敷き草、たのくろ栽培
カボチャのツルが伸びるのに合わせて敷き草をします。身近なあぜの草、畑の草、原野の草。敷き草の上ではツルが太く伸び、その下では根がしっかり張ります。あぜは畑と自然の境界線です。いろいろな生き物の道、ベッド、家でもあります。田のあぜのことを「たのくろ」ということがあります。たのくろ栽培というのは敷き草を利用する栽培技術です。
かぼちゃのツル
強い陽射し、暖かい雨、そして爽やかな風、かぼちゃのツルは力強く伸びて行きます。
かぼちゃの花
花が咲き始めます。かぼちゃには雌花と雄花があります。気温の低い時期は毎朝、人の手で受粉させます。やがて6月になるとミツバチが集まり、花から花へ花粉を運んでくれます。毎朝、ミツバチの羽音が強く、たくましくなっていきます。かぼちゃの実がなるにはたくさんのムシたち、微生物、ウイルス、最近、小さな生き物の力が必要です。かぼちゃもまたたくさんの生き物の命を支えています。
カボチャは無事に受粉すると毎日大きくなっていきます。1日に1センチほど大きくなる品種もあります。そし20日ほどかけて肥大した後、また20日くらいかけてゆっくりと栄養分を蓄えます。一つのカボチャが大きくなるには40日から45日くらいかかります。
カボチャは受粉後、大きく広げた葉が少しずつ固く、やがて色が薄くなって、成長を止めていきます。かぼちゃの実が実るときに、かぼちゃの命は終わりに向かいます。あれだけ若々しくどこまでも伸びていたツルや葉が枯れていきます。そのグラデーションは悲しい気持ちもありますが、カボチャが生きたかたち、色としてとても美しいです。
完熟
カボチャが収穫を迎えるのは受粉からおおよそ45日。しかしそれはその時の天候、状況によります。一つの目安として果硬部のコルク化を見ます。実の付け根、へその緒のような形の部分が、白く乾燥してきます。養分の運搬が終わります。
同時にかぼちゃの皮はツヤがなくなり、色が濃くなります。実に堂々としたかたちになります。収穫です。
もうすぐ皆さまにお届けです。
収穫から約10日ほど風通しの良いところで保管すると食べごろになります。
かぼちゃに蓄えられていたデンプンがゆっくりと糖に変わり甘いかぼちゃになります。
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